2.EMI測定用電界強度測定装置
EMI測定は、規格に従った測定作業が煩雑で非常に時間のかかるものであるため、 専用の電界強度計またはスペクトラムアナライザが組み込まれた、 EMI自動測定システムを使用することが一般的である。
3.無線通信のための電界強度測定器
携帯電話、PHS、業務用無線システム、無線LANなどの無線通信においては、 主にサービスエリアの調査、周囲の電波状況の確認、 設備保守などの用途で電界強度計が使用されている。 これらの分野では、周波数範囲や測定機能を特定の通信システムに限定した専用の機種があり、 レベル測定だけでなく、必要なプロトコル解析機能などを有する。
4.技術解説
(1)MER
MER (Modulation Error Ratio=変調誤差比)は、 デジタル放送波のデータシンボル座標のばらつきを数値化した値。 ノイズや歪みの影響が少なく受信状態が良好であるほど大きな値となる。 地上デジタル放送の場合、MERはOFDM復調後のQAM信号の値であり、 通常の放送で使用されている64QAM(3/4)の場合には、 およそ 20dB以上あることが受信の最低条件となる。 しかし実際には、フェージングや妨害波などによる受信状態の悪化に対して 十分なマージンを見込んでおくことが必要であるので、25dB以上を確保することが望ましい。

[図3] MER(Modulation Error Ratio) [拡大図]
(2)遅延プロファイル
地上デジタル放送受信における、遅延波(マルチパス波)の状態を分析したもの。 建物や地形の影響による反射・回折・散乱などで発生した遅延波が受信点で直接波と合成されると、 信号波形に歪みが発生し、レベルが十分であっても受信不能となったり、 受信マージンの低下を招く。このような現象はマルチパス障害と呼ばれ、 アナログ放送においては、いわゆるゴースト画像として視認可能であるが、 デジタル放送の場合は受信画像での認識が不可能である。
そのため、地上デジタル放送では、遅延プロファイルを測定して遅延波の発生状態を把握する。
遅延プロファイルの測定結果は、横軸が基本波に対する遅れ時間、 縦軸が信号の強さとしてグラフ表示され、 遅延波の強さは、直接波の強さに対する比(D/U)で表わされる。

[図4] 遅延プロファイル

