トップメッセージ
株主の皆様へ
世界経済はトランプ関税による貿易摩擦や経済の分断、ウクライナや中東地域などの地政学的リスクの高まりに加え、中国や欧州の景気減速の影響など、先行きの不透明感が増しております。
このような状況のもと、当社グループの既存事業におきましては、映像制作関連市場および放送関連市場において、IP化の流れを背景に、今後も堅調に推移するものと見込んでおります。
また、新規事業におきましては、自動運転の安全性へのニーズに応える車載カメラ向けアプリケーションやProAV市場向けを中心としたNDI信号のモニタリングアプリケーションなどソフトウエア製品の提供拡大を進めてまいります。
さらに、既存主力製品の後継となる新技術を導入した製品開発に取組むべく、グループとして最適な研究開発投資を進めてまいります。
日本と欧州に研究開発拠点を持つ強みを最大限に生かした高効率の開発と原価低減を図り、さらなる売上、利益の拡大を推進していくため、以下の施策に継続して取り組んでまいります。
まず、営業面では、映像制作及び放送関連市場において、リーダー・PHABRIXを統合したブランド製品の認知度を高めて拡販してまいります。加えて、ソフトウエア製品の投入により新たな需要を創出し、事業領域の拡大を図ります。
開発面では、放送関連市場を取り巻く『IP化』『クラウド化』の急速な環境変化に迅速に対応するために適切な開発投資を継続してまいります。
また、イメージセンシング事業領域では、魚眼カメラ検査ソリューションを提案しながら、この事業領域でのデファクト・スタンダード獲得を目指します。
生産面では、徹底して効率を追求した工程設計とアウトソーシング先の技術力強化を図ることで、限界なき原価低減と顧客要求納期への確実な対応、揺るぎない品質保証体制を確立し、顧客満足度の最大化を追求してまいります。
資金面では、翌連結会計年度を通じて必要な資金は、すでに当社グループの手元資金及び金融機関からの借入により確保しております。
更にグローバル企業として社会的責任を果たすため、より一層の内部管理体制の強化を図り、コンプライアンス順守の徹底と環境負荷低減に向けた活動により、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。
株主の皆様におかれましては、今後とも倍旧のご支援、お引き立てを賜りますようお願い申しあげます。
通期の見通しについて
2026年3月期の通期業績予想につきましては、売上高4,400百万円、経常利益250百万円、親会社株主に帰属する当期純利益190百万円と見込んでおります。
なお、通期業績予想は、現時点において入手可能な情報に基づき作成したものであり、地政学的リスクやサプライチェーンの混乱等、不安定な外部環境等様々な要因によって変動する可能性があります。今後の業績動向を踏まえ、公表すべき事項が生じた場合には、速やかに開示いたします。